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放射線に関する基礎知識

放射線とは何か

一般的に、放射線防護の際に問題となるのは、アルファ線ベータ線ガンマ線X線 および 中性子です。これらについて以下に簡単に述べます。
アルファ線
2個の陽子および2個の中性子(すなわち、ヘリウム原子核)から成る粒子線であるアルファ線は、ラジウム、プルトニウム、ウラニウム、ラドンなどの特定の放射性原子の自然崩壊によって発生します。アルファ線は質量が大きく、正電荷を帯びているため、水中では通常短い距離(1 mm未満)しか進めません。紙1枚でもアルファ線を容易に止めることができます。従って、アルファ線被曝により健康影響が現れるのは、アルファ線を放出する物質が体内に摂取された時(体内被曝)のみです。

ベータ線
陽子や中性子の質量の約1/2000の質量を持つ高速度の電子から成る粒子線。ベータ線は、トリチウム(水素の同位体)、炭素14、燐32、ストロンチウム90などの特定の放射性物質の自然崩壊によって発生します。ベータ線は、そのエネルギー(すなわち速度)に応じて水中での透過距離は異なり、トリチウムの場合は1 mm未満、燐32では約1 cmです。アルファ線と同様、主な健康影響が生じるのは体内に取り込まれた場合です。

ガンマ線
電磁波であるガンマ線は通常の可視光線と似ていますが、エネルギーや波長が異なります。太陽光線は、種々の波長の電磁線の混合したものであり、その中には最も波長の長い赤外線から、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の電磁線、そして最も波長の短い紫外線が含まれます。ガンマ線の波長は紫外線よりはるかに短い(すなわちはるかにエネルギーが高い)のです。ガンマ線はコバルト60やセシウム137などの放射性物質の自然崩壊により発生します。コバルト60のガンマ線は人体の深部まで透過できるのでがんの放射線治療に広く使用されてきました。

X線
X線はガンマ線と同じ特徴を持っていますが、発生の仕方が異なります。高速の電子が金属にぶつかって停止すると、電磁波の形でエネルギーが発生します。この現象はレントゲン博士によって1895年に初めて発見されました。レントゲン博士はこの不思議な放射線をX線と命名しました。X線は異なるエネルギー(波長)の混合したものですが、ガンマ線は放射性物質に特有な固定値(一つまたは二つ)を持つ点で異なります。


中性子
中性子粒子は、ウラニウムやプルトニウムなどの核分裂により発生します。実際、原子爆弾の爆発に至る原子核の連鎖反応を引き起こすのは中性子です。人体は大量の水素(人体の70%を占める水分子の構成物質)を含んでいます。中性子が水素の原子核、すなわち正の電荷を帯びた陽子にぶつかると、陽子ははじきとばされて体内で 電離 を引き起こし、種々の障害を誘発します。吸収された線量が同じであれば、ガンマ線よりも中性子の方が人体に重度の障害を引き起こします。(中性子自身は電荷を帯びていないので、細胞に損傷を与えることはほとんどありません。)
一般人が受けている放射線の量とその由来
放射線が細胞に影響を及ぼす仕組み